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YOSAKOIソーラン祭り―街づくりNPOの経営学

YOSAKOIソーラン祭り―街づくりNPOの経営学 人気ランキング : 22,737位
定価 : ¥ 798
販売元 : 岩波書店
発売日 :2002-06
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価格: ¥ 798
1人の若者の情熱がYOSAKOIソーランに結実するまで

昨年(2004年)の秋、札幌に転勤してきた。さっぽろ雪祭りは知っていたが、YOSAKOIソーラン祭りがどのような祭りかは全く知らなかった。札幌の街は今年のYOSAKOIソーランを迎えた。何かこの祭りについて知りたいと思っていたとき、書店でこの本を見つけた。
共著者の1人長谷川岳氏は、まさにYOSAKOIソーラン祭りの発起人であり、仕掛人である。北海道大学の学生だった長谷川氏が91年に祭りの開催を思い立ち、92年6月に第1回の祭りを開催するまでのくだりは、ノンフィクション作品としても読み応えがある。
名古屋出身の長谷川氏の母が、転移性のガンに冒され、治療のため名古屋から長谷川氏の兄が在籍していた高知医科大学に転院する。見舞いに行った長谷川氏は、しかし学生の身では、何の助けもできない。その中で、病床の母は、高知の街で行われていた「よさこい祭り」を見るように長谷川氏に勧める。その躍動感と熱気に感動した氏は、札幌でこの祭りを開催したいと思い立ち、翌年夏の開催に向け、仲間の学生達と活動をはじめ、よ高知のよさこい祭りに、北海道のソーラン節を結びつけた第1回の「よさこいソーラン祭り」が開催され、大成功をおさめる。その一方で、氏によさこい祭りを見るよう勧めた病床の母は、祭りの1ヶ月余りの後、息を引き取る。
さらに、第1回の成功の鍵であった、高知よさこい祭りのトップチーム「セントラルグループ」を招致するための「セントラルグループ」の社長との飛び込みでの面会、警察から道路の使用許可を得るまでの苦労と工夫、北海道知事と高知県知事の対談を実現させる等の数々の逸話は、読むものをひきつける。
いまや札幌の初夏を代表する祭りとなった「YOSAKOIソーラン」が、いくつかの偶然と著者を含む若者達の情熱と知恵・工夫で始まったことを知ると祭りを見る目も全く変わってくる。
「YOSAKOIソーラン」に見る人、参加する人全てに読んでほしい1冊である。

祭りというメディア

高知のよさこい祭りに出会った学生が北海道のソーラン節と組み合わせてつくり出した新しい祭り。そこで自分たちのエネルギーの出し方、見せ方、質の高め方を学び、挑戦してきた10年が書かれています。
スポンサーや助成に頼るのではなく、自主財源にこだわって祭りを”経営”していく。行政や企業に依存してしまって自発的な創造性を失ってしまうよりは、商業主義だと否定的な意見があっても運営資金は自分たちで稼ぐ姿勢には共感できます。
まずは初めに南国高知と北の北海道がつながった。北海道内はもとより全国、海外にもつながっていく。祭り自体がメディアとなる。
「街は舞台だ 日本は変わる」。舞台は地方で、地方と地方が中央を経由せず直接つながっていくことで日本は変わっていくのかもしれません。

街は舞台だ 街は変わる

札幌の枕詞を雪の街から祭りのマチへ変えるかもしれない「YOSAKOKIソーラン祭り」の発展史である。
長谷川岳氏はこの大イベントを生み育ててきたグループのリーダーである。彼とよさこい祭りが運命的に出会い、ソーラン祭りとの創造的な編集が行われ、新しいマツリが生れた。
高知と札幌、地方都市の文化の中から、国内外のヒトビトをも引き付ける新しいマツリの形が生み出されたことに驚く。
文章はさらりとしているが、著者の情熱が行間からにじみ出る感じのする本である。

街は舞台だ!日本は変わる!

 札幌のYOSAKOIソーラン祭りを作ってきた若者の著書。この本の帯には、「それは20歳のひらめきから始まった−「街は舞台だ!日本は変わる!」イベント、自治体、商工会関係者必読の書」とある。
 思いを形にしていくのは、情熱だということがよくわかる。それと同時に祭りづくり(=まちづくり)は「運動」だということも。
 高知と札幌の交流という地域間交流、文化交流の観点からも読めます。

祭りづくりは運動だ

 高知のよさこい祭りをヒントに札幌のYOSAKOIソーラン祭りに作り上げた学生であった長谷川氏と理論的に彼を支えた坪井氏の共著。共著となっているが、坪井氏の質問に長谷川氏が答えるという形になっている。
 2002年のワールドカップのサポーターを見てもわかるように若者はエネルギーをもち、自己表現する場を求めている。それらをうまくコーディネートする人組織があれば、祭りは運動として盛り上がってくる。
 本書は「街は舞台だ!日本は変わる!」をスローガンに祭りを作り続けた若者達の10年の経過を表しながら、実行委員会をどのように「経営」してきたかを表している。はじめの情熱がすべてと思うが、それを形にしていく理論も必要なのだとわかる。まさに生きた経営学の場である。
 イベントに関わる人に大いに参考になると思います。

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